日めくりインドア女子

ゲームや漫画、ドラマやコンビニスイーツなどに関するインドア女子の記録

2018年にAmazonプライムで見たアニメ感想まとめ(ネタバレあり)

今年はアニメをAmazonプライムで見ることが多かったです。

印象深かった作品の感想を書いていきます。ネタバレを含みますので未見の方はご注意くださいませ。

 

女性の人生について考えさせられた「少女革命ウテナ」

今年の1月頃にAmazonプライムで見たのですが、2018年12月現在ではプライム対象から外れてdアニメストア配信になっているようです。

全39話というボリュームながら、最後までドキドキしながら見ました。

印象に残っているのはやはりウテナアンシーという対照的な「女の子」ふたり。

ウテナは幼少時に出会った王子様に憧れるあまりに、制服のスカートをはかずに自分自身が王子様のように強くりりしい学園生活を送っています。でもウテナは「男の子」になりたいわけじゃないんですよね。会話の中で「ボクは男の子じゃないよ」と断言することが何度かありました。女性に生まれついたことで自然と求められる「女性らしさ」の象徴としてスカートは履かないけれど、ドレスを用意されれば着るし、鳳暁生と付き合うこともあった(明言されてはいませんが温泉回は決定的だったと思っています)。とても柔軟な生きようとしている女性の象徴だったのかな、と。

対してアンシーは「薔薇の花嫁」としてデュエリストたちに奪い合いの対象にされ、何を言われても決して反抗せずに従順にニコニコとしています。他者からしたら扱いやすく奪いやすい女性そのもの。

過去に王子様の犠牲になって他者から百万本の剣で刺されてしまったアンシーの描写は、芸能人同士の不倫報道で女性のほうが強く非難の対象にされるのを思い出してしまいました。センテンススプリング騒動のあのタレントさんとか。

最後、ウテナがぼろぼろになりながらもアンシーを解き放ったところは涙なしには見られませんでした。アンシーという、女性像に縛りつけられた女性を救うことでウテナは少女革命を起こしたんですね。

あとすごくどうでもいいんですが途中からアンシーの声が磯野家のフネさんに聞こえて仕方がない現象と闘っていました。確かにフネさんも理想の女性だけども。

少女革命ウテナ 絶対進化革命前夜

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アニメ部門かっこいいキャラ第一位に躍り出た「DARKER THAN BLACK」

人物を魅力的に描くためにはギャップが効果的なのだそうです。ネコなのにネズミが怖いとか、早すぎる探偵なのに食べるのがめっちゃ遅いとか。

二面性がかけ離れていればいるほど見ている側は驚き、親近感を描き、想像を膨らませてしまう。「DARKER THAN BLACK」の主人公・黒(ヘイ)もまさにギャップをそのまま描いたような人で、笑顔が優しくて気弱な留学生を演じたかと思えば、任務遂行時は真っ暗な目を仮面で隠して稲妻のように敵をなぎ倒していく…これに惚れ惚れとしないわけがない。

▼とにかくカッコイイとしか言えなかったレビュー

死んだ目キャラ好きな人にたまらないアニメ「DARKER THAN BLACK」 - 日めくりインドア女子

2期は正直駆け足すぎて物足りなかったですが、ラストは良かったな…。続きが見たいアニメのひとつです。

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歌パートで毎度感動してしまう「ゾンビランドサガ」

アイドルアニメって今まで熱中したことがなかったんですが、ゾンビランドサガは熱かったです。

そもそも「どうやってゾンビとして復活したのか?」という謎がありながら、夢にむかって頑張ることや人を信じることなどをここまで真っ直ぐにぶつけてくる驚き。

歌パートがある回では前半で問題を浮き彫りにして、歌パートのなかで解答を出していくスタイルにしびれました。笑いあり涙ありで本当に楽しかったです。

印象的だったのはリリィちゃんメインの第8話。リリィのジェンダーがどうこうより衝撃だったのが、肉親である父親が登場したことです。

こういうときに考えてしまうのは「自分だったらどう感じるか?」という気持ちの動き。最愛の自分の娘(息子)を亡くして数年後、まったく同じ姿かたちで同じ声を持つ子が目の前に現れたとしたら…。

他人のそら似で済ませられるだろうか?

もしかしたら後をつけ回してどんな生活をしているのか知りたくなるかもしれない。

子供の遺骨を確かめようとしてお墓を掘り起こしてしまうかもしれない。

絶対に、平静ではいられないと思います。

でもリリィのお父さんはリリィ本人の意思に従って、自分の子とリリィとは切り離してフランシュシュを応援する道を選びます。これまたリアルといえばリアルです。だって実際に家族だった人がゾンビになって戻ってきちゃったら、純粋にうれしいのとはまた別にとても困るだろうから…。それならばと生涯ファンであることを誓い、全力で応援しつづけるのもまたひとつの愛のかたちなのでしょう。

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ヒロインの成長に涙した「色づく世界の明日から」

ぬる太 (id:nuruta)さんのブログを読んで気になって見始めた「色づく世界の明日から」

nuruta.hatenablog.com

す………っごくよかったです。こんなに素晴らしい作品に出会わせてくれてありがとう。次期アニメの記事も楽しみにしています。

この世界では魔法は存在するものの、例えば歌がうまいぐらいの特技のひとつ程度の認識。それだって60年前に時間移動するなんてものすごいことだと思うんですが、魔法が使えるからどうだってことじゃないんですよね。

なのに瞳美の母親(琥珀の娘)は家系のなかで自分だけが魔法を使えないことを気に病んで出て行った…というのがちょっと解せなかったなー。瞳美が自分の魔法のせいでお母さんが出て行った、それで自己肯定感が極端に低くなり世界の色も失ってしまった…と感じるためには必要な設定だったんでしょうけど、そもそも魔法くらい使えなくても全然大丈夫な世界じゃないのかね? と。

でも琥珀は「魔法が使える自分」にものすごく自信を持っているっぽいから、それが娘(瞳美母)に伝わってしまったのかなー。琥珀も、大魔法使いである自分の娘に魔法の才能がゼロだった、というのに悩まないわけがないですよね。

そこだけ気になりましたが、最初の頃は内気で目もそらしがちだった瞳美に友達ができて、他者を思いやったり言いたいことがちゃんと言えるようになったりしただけでもう、保護者目線で「よかったねぇ」と涙ぐんでしまうことが多かったです。画面もすごくきれいだった。

あといちいち女の子だけほっぺが赤いのが気になったけど、かわいいからOKですね。最後の絵本シーンでは涙腺崩壊。OPもEDも素晴らしかった。「17歳」を聴きながらドライブすると見慣れた風景も色づいて見えて最高です。

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キャラは立ったが世界がわからぬ「SSSS.GRIDMAN」 

グリリバさん目当てで見ました。元祖グリッドマンは未見です。

途中までは楽しく見てたんですが、アカネが世界をつくった神であると明かされたあたりから置いてきぼり感がぬぐえなくなってきて、最終回ではひたすらアンチくんを応援するのみ。

考察サイトなどを読むと六花たちがいるのはCW(コンピューターワールド)ってことらしいですけど、それはアカネが全部作ったということは六花たちはNPCなんですかね? 「アカネを好きな友人」などの設定はありつつ、意識もはっきり持っているみたいな? ゲームでいうところの「シムピープル」の住人みたいに自分の意志で動いているみたいな?

気になるのは、六花がアカネ自身から「六花はわたしがつくった怪獣から生まれたの」と直々に聞かされても気に病む様子が全然ないところ。自己肯定感高すぎ。

普通、「お前は私がつくった粘土からうまれた人形なんだよ」なんて聞かされたらそれまでの自己認識が崩れるじゃないですか。今ある記憶は実際に起きたことではなく、単に情報として植え付けられたものなのかとか。お母さんもただの設定上の人物だったのかとか。そういうのが一切描かれなくて、ただアカネを救済するのみ。

今まで六花側でずっと見てきたこちらとしても、強制的にアカネの救済に参加させられてる感じなんですよ。その前に感情移入してきた六花は与えられた環境を受け入れるのみで、裕太に至っては初回からずっとグリッドマンが入った状態だった、と。今までグリッドマンと裕太マンを独りで演じてたってこと? あの楽しかったボイスドラマも、一人二役だったんかーい、と。

夢オチとは違うのかもしれないけど、アカネが考えた最強の箱庭でわーわーしてただけだったんだな…としょんぼりしました。でも、アニメ自体だってよく考えたら最初から誰かの頭の中からうまれたおはなしなんですよね。それでも物語の人物が、その中で架空のものでしたと言われるとしょんぼりしちゃうのは何故なんだろう。

これだけ考えさせられてつまらなくはなかったですが少しモヤモヤが残る作品でした。

youthful beautiful

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以上、2018年に見たアニメの振り返りでした。

来年はどんなアニメに出会えるか楽しみです!