大河ファンタジードラマ「精霊の守り人」の新シリーズが1月から放送開始となりますね。
シーズン2のサブタイトルは「悲しき破壊神」だそうです。
ドラマの原作になった小説の「守り人シリーズ」が大大大好きなので、原作やドラマについて書いてみたいと思います。
- 守り人シリーズのざっくりあらすじ
- 原作は外伝2つを含めて全12巻
- ドラマの原案となっている作品
- 原作とドラマの相違点
- 原作者の上橋菜穂子さんについて
- 守り人シリーズの好きなポイント
- おわりに
- 追記:ドラマ第2シリーズを見た感想を書きました!
守り人シリーズのざっくりあらすじ
舞台は「新ヨゴ皇国」を中心とする架空の国々。ガスや電気はなく、馬を駆って移動するような時代設定となっています。
主人公は三十になる女用心棒のバルサ。短槍を使いこなし、大胆な立ち回りと知恵で厳しい世の中を生き抜きます。
そのバルサがひょんなことから命を預かり、守ることになるのが新ヨゴ皇国の第二皇子チャグム。まだ十歳そこらの幼い皇子を連れて、命を狙うものから戦い抜くバルサ。
大呪術師のトロガイや、バルサの幼馴染でもある薬草師タンダ。彼らの協力を得ながら異界の魔物に卵を産み付けられたチャグムを守ります。
ふだんは目に見えない、「ナユグ」と呼ばれる世界と交差しながらやがて時代は国同士で争う世に。バルサとチャグムはそれぞれ生き抜く道を探しもとめます。
原作は外伝2つを含めて全12巻
上橋菜穂子著「精霊の守り人」が出版されたのは1996年。小学校高学年向けの児童文学として世に出たのがはじまりでした。
それから幅広い年代のひとを魅了する独特の世界が話題となり、新潮文庫でも大人でも読みやすくなって出版されています。
「守り人」シリーズとして数えられるのは以下の12巻です。
- 精霊の守り人
- 闇の守り人
- 夢の守り人
- 虚空の旅人
- 神の守り人 来訪編
- 神の守り人 帰還編
- 蒼路の旅人
- 天と地の守り人 第一部 ロタ王国編
- 天と地の守り人 第二部 カンバル王国編
- 天と地の守り人 第三部 新ヨゴ皇国編
- 流れ行く者 守り人短編集
- 炎路を行く者 守り人作品集
タイトルが「守り人」ではなく「旅人」となっているのはチャグム視点となります。
また、下から二巻の「行く者」とタイトルに付いている作品は外伝となり、登場人物の過去などが語られています。
▼公式サイトには人物相関図や地図などもあり、見ごたえがあります。
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ドラマの原案となっている作品
ドラマ第1シリーズ(2016年放送済み)
「精霊の守り人」
「流れ行く者 守り人短編集」
を原案としているようです。
バルサとチャグムの絆がどう深まるか、また、バルサの育ての親であるジグロとの過去について描かれていたようですね。
第1シリーズについては、1月に総集編が放送されるようです。
「精霊の守り人スペシャル 一気に見せます!シーズン1」放送決定! | 精霊の守り人 | ドラマスタッフブログ|NHKドラマ
これによると、2017年1月9日(月・祝)午前8時15分から10時にNHK総合で放送されるみたいです。
ドラマ第2シリーズ(2017年1月放送開始)
第2シリーズである「精霊の守り人 悲しき破壊神」は
「神の守り人<来訪編・帰還編>」
「蒼路の旅人」
「天と地の守り人<第一部>」
を原案としているようです。
ドラマは第3シリーズまでの放送が予定されているので、完結に向けての序章としてチャグムの旅路と、戦乱の幕開けまでをドラマ化するみたいですね。
▼第2シリーズの公式サイトはこちらです。
「精霊の守り人 悲しき破壊神」新シリーズの放送は、2017年1月21日(土)からです。
NHK総合テレビで毎週土曜、連続9回の放送が予定されています。
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原作とドラマの相違点
第1シリーズ冒頭がちょっとゴニョゴニョ
原作のシリーズが好きなこともあって、NHKがかなり力をいれているというドラマをとても楽しみにしていたんですよ。
映像なんて、CGかリアルか夢か現かもわからないほどに調和していてとても綺麗でした。
ただ冒頭のシーンで、バルサが川で溺れたチャグムを助け出したあと、お付きの者どもにあっさりと倒されてしまうんです。
次のシーンでは縛られて拷問されちゃってるし。
いやいや、ないよ!
原作のバルサめっちゃつよいから!
いくら背後からだって、野生動物なみの生命力でぜったいに倒れないと思うよ!
妃(チャグムのお母さん)も妃だよ!そんなあっさり倒されちゃう用心棒に大事な息子の命をあずけようと思わないでしょ!
…という部分がかなり不満で、あまりちゃんとドラマを見れませんでした…。
キャストの雰囲気がすごく合っている
綾瀬はるかさんといえば、ふんわりとやさしい雰囲気が魅力的な女優さんといったイメージで、めっちゃつよい女用心棒の役なんてうまく想像できませんでした。
ところがどっこい。
申し訳ありませんでした。綾瀬はるかさん、すごくいいです。
アクションももちろんですが、なにより声!
こんなに低くて、かっこいい声が出せるなんてしりませんでした。
呪術師トロガイには特殊メイクを施して高島礼子さんと一見わからないほどの高島礼子さん。タンダには朴訥な雰囲気がこれまたぴったりな東出昌大さん。
第2シリーズには鷹を操って巧みにバルサを追い詰めるシハナに真木よう子さん。他にも壇蜜さん(…は多分、役柄的に冒頭すこしかと思われますが)や、ディーン・フジオカさんなど気になる役者さんがたくさん出演されるようです。
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原作者の上橋菜穂子さんについて
「守り人」シリーズの他にも、「獣の奏者」(アニメではタイトルに『エリン』と主人公の名前が入っていましたね)、「鹿の王」などの人気作品を書いていらっしゃいます。
小説を書く前の上橋菜穂子さんは文化人類学を先行する文学博士で、オーストラリアの先住民であるアボリジニの研究にもしてらっしゃいました。
そこで培った知識が、ファンタジーを描くのにとても生かされているのでしょうね。上橋さんが描く異世界はいろんな国のどこかに似ていて懐かしいような、独特の雰囲気があります。
2014年には「国際アンデルセン賞」の作家賞を受賞。日本人では二人目の受賞だそうです。世界中に守り人シリーズのファンがいることも頷けます。
守り人シリーズの好きなポイント
女主人公バルサに惚れる
まず、バルサの強さに惚れ惚れします。
バルサが強く、だれにも負けないのには理由があって、それは育った環境がそうさせています。幸福とは言い難い環境ながらも、バルサは愚痴も言わず、くさらず、黙々と短槍を使い鍛錬しつづけます。
自分に厳しく、他人にも隙をみせないバルサですが、とてもやさしいこころの持ち主でもあります。
そのバルサと自分も一緒に旅をしているような感覚が、大きな魅力のひとつです。
チャグムの成長
バルサと出会ったときには十歳かそこらくらいの幼かったチャグムが、バルサと旅をするにつれて成長していくのが見どころです。
チャグムは一国の皇子として生まれたわけです。 新ヨゴ皇国の皇族は、平民がその姿をみることはかなわず、目がつぶれてしまうといわれているほどの高い身分。
バルサと逃避行をすることになって初めのころには、一般の食事のしかたも、おんぶのされかたもわからなかった生意気な男の子が、バルサをお手本として生きる術を習得していきます。
ひとりで「旅人」となる頃には一風変わった皇子としてほかの国の王族を驚かせるところなどが、親のような気持ちで見守りたくなってしまうほど好きです。
バルサとタンダの関係
色恋沙汰などに関心を向けるまもなく遮二無二生きてきたバルサですが、幼馴染のタンダは憎からず想い合っているようです。
しかし、用心棒稼業で駆け回るバルサと、薬草師としてこれまた野を駆け回るタンダとではなかなかゆっくりと人生を共にする、というところまではいきません。
その微妙な関係がどのように成長していくのかが、ほのかな楽しみでもあります。
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おわりに
なんだかんだ言って、やっぱりドラマの新シリーズは気になるので見ようと思っています。
忘れている部分も多いので、その前に守り人シリーズ全12巻を読み直す予定。
完結まで読み終わった数年前は、守り人シリーズに関するすべての記憶をなくしてもう一回最初から読みたい!と思うほど興奮したおぼえがあります。
また、あまりにも胸がいっぱいになって途中で一旦本を閉じることもしばしばありました。
その部分については激しくネタバレになるので書くことはできませんが、守り人シリーズは数少ない我が家の宝かもしれない、としみじみ思います。
追記:ドラマ第2シリーズを見た感想を書きました!
▼第1回のネタバレ感想はこちらから読めます
お読みいただきありがとうございました。