日めくりインドア女子

ゲームや漫画、ドラマやコンビニスイーツなどに関するインドア女子の記録

恋人でいたかった夫、家族になりたかった妻。カルテット第6話ネタバレ感想

火曜ドラマカルテット第6話が放送されました。

第二章に突入。巻夫婦のお話がメインでした。

ネタバレと共に感想を書いていきます。

▼前回(第5話)のネタバレ感想はこちら 

www.indoor-joshi.com

夫のなかでふくらむ違和感

巻 幹生(宮藤官九郎)→すずめへの独白

  • 幹生は真紀に一目惚れして結婚した
  • からあげにレモンをかけられてなにも言えない幹生
  • ミステリアスな部分に惹かれていたが、結婚してバイオリンもやめて家にいるようになった真紀につまらなさを感じ始める
  • 趣味が合わず、ずっと昔にあげた本も読まれていないどころか「鍋敷き」にされたのを見て絶望する
  • 自分でマンションの三階から飛び降りたが、病院で隣のベッドにいた家森に「良い奥さんじゃないですか」と言われて反発心から「妻に背中を押された」と比喩的に答える幹生

この間、幹生に何度か浮気の機会が訪れますが、悩みながらも理性で踏みとどまっていました。

「趣味が合わない」という部分は、たとえ趣味が合っていたとしても2話の別府と同僚の結衣カップルのようにずっと一緒にいられるわけじゃない、というのと対照的になっていますね。また、巻夫婦には子供ができなかったわけですが、たとえ子供がいたとしても4話の家森のように、夫婦としてうまくやっていけるわけではない、家森の元妻の言葉を借りれば、「子をかすがいにしたら夫婦はおわりや」につながるのですね。

こうやってもしも〇〇だったら、という思考を先回りしてあらかじめ「通行止め」にしておくような伏線がじわじわ効いてくるつくりに唸ってしまいます。

そういえば、幹生が「からあげにレモンかけるから満点の妻ではない」と言ったときに、家森が「それくらいのことで」と反応していたのに驚きました。それで第1話で家森が「からあげにレモンを何も言わずにかける問題」を突然言い出したのが、真紀の反応をみるためだったのかなと思わされます。

   

ほんとうの真紀

真紀→巻 鏡子への独白

  • 飾らない自分でいられることが幸せだった
  • やっと家族ができたと思った
  • 夫の気持ちを偶然外で知ったあと、何か言わなきゃと思ったけど何も言えなかった 
  • どこか遠くの島の幼馴染のような関係だったらずっと一緒にいられたのかもしれない
  • もう離婚届を出すつもり

今までずっと謎が多く、ミステリアスだった真紀。そこに幹生は恋をして、そこに義母である鏡子は「真紀が幹生を殺したのではないか」と疑いを持っていたわけですが、ふたを開けてみたら飾り気のないただひとりの女性だった。それで幹生は恋が冷めてしまった。鏡子は、疑いが晴れたどころか真紀を可哀相に思い「かならず幹生をあなたの前に連れ戻します」 と同情するのです。

ドラマを視聴している側としても、前回までの<第一章>は謎が多かったですよね。それこそこれまでは「幹生と真紀が結婚する前まで」、今回の6話からの<第二章>でいろいろなことが明かされていくにつれて裏側が見えてきました。

すっきりするというよりは、がっかりするような、勝手に抱いていたイメージがこわれて失望したような。6話を視聴することで幹生が結婚してから真紀におぼえたような違和感をドラマ全体を通してそのまま追体験するような気持ちでした。

決定的にすれ違ってしまったことを知った巻夫婦が、部屋で何か言おうとしたときにラジオから流れてきたオペラの曲は「カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲」

日常にひそむ愛や暴力、嫉妬などを生々しく描いたイタリア南部のオペラです。

幹生と真紀がこれまで積み重ねてきた生活。そしてここまですれ違ってしまった気持ち。それについて何か話さなきゃ、と思うほど何も話せない。夫婦としての人生の重みに打ちのめされてしまった二人の表情がとても印象的でした。

 

有朱ちゃんはなぜバイオリンを盗もうとしたのか

  • コンビニ強盗をした幹生を通報しようとするすずめだが、幹生により(?)二階の部屋にガムテープで拘束されてしまう 
  • 一方、停電により会社の倉庫に閉じ込められる別府。スマホの電池が切れそうなところに家森から電話がかかってくる
  • 雪の中で猿を捜索する家森。「有朱ちゃ~ん?」と呼びかけている。別府に電話で何を言いたかったのかは不明。停電のことを知り、真紀にそれを伝える
  • 家森から電話を受けて別府の名刺を探しに別荘に向かう真紀
  • 有朱が鍵を使って別荘に忍び込み、真紀のバイオリンを愛おしそうに抱きしめて持ち出そうとする
  • 二階から降りてきた幹生と遭遇。バイオリンをめぐって揉み合いになり、二階のテラスから落ちる有朱

ラスト、怒涛の展開でした。

有朱はなぜ真紀のバイオリンだけを持ち出そうとしたのでしょうか。なにか思い入れがあるのでしょうか。そして有朱ちゃんは無事なのでしょうか…。次回予告の映像では雪の上で横たわっていて、幹生が「この子と一緒に沈む」と物騒なことを言っていましたが…。

有朱と揉み合っているときに、幹生が「これは真紀ちゃんのバイオリンだ!」と言っていたのが切なかったです。幹生の恋の象徴でもある、真紀のバイオリン。クラシックのことはよくわからないけれど、バイオリンで音楽をしている真紀を尊敬していた幹生。結婚してから真紀がバイオリンをやめてしまったことも、とても残念に思っていました。それが奪われてしまうことだけは絶対に嫌だったのでしょうね…。

 

おわりに

そういえば少し前からエンディングテーマ「おとなの掟」 の歌詞が、椎名林檎さんのサイトで特別公開されています。

▼美しいレイアウトで、読めば読むほどドラマとリンクしていて感慨深いです。

SR 猫柳本線

おとなの掟

おとなの掟

  • Doughnuts Hole
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

「おとなの掟」はAWAというアプリで聴くこともできますよー!

▼AWAについてはこちら 

www.indoor-joshi.com

 

そして「カルテット」のシナリオブックの発売も決定したようです!

▼3月発売で予約受付中

見逃し配信はTBSオンデマンドにて公開されています。

カルテット 第6話|TBS FREE by TBSオンデマンド(無料動画)|TBSテレビ

 

次の第7話は巻夫婦の後編だそうです。いよいよ再会、二人は何を話すのでしょうか。

お読みいただきありがとうございました!