2017年3月18日から前編が公開予定の映画「3月のライオン」。
予告編の動画を見て思わず「おう…」となったのでまとめました。
漫画「3月のライオン」の概要
原作は羽海野チカによる漫画で、2007年より雑誌「ヤングアニマル」で連載されています。現時点での最新刊は2016/9/29に白泉社より刊行されている第12巻です。
▼12巻の表紙はあかりさん!
ざっくりあらすじ
東京の下町で一人暮らしをしている17歳のプロ棋士、桐山零。
幼いころに事故で家族を失い、深い孤独を抱えた彼が出会ったあかり、ひなた、モモの三姉妹。
父母の不在ながらも明るく暮らす三姉妹や、棋士仲間と交流することで、徐々に零は殻をやぶり、何かを取り戻していきます。
最初のほうは零が抱える深い孤独の部分と、あかりたち三姉妹がもたらすあたたかさが対比として描かれているような印象。
けっこう重い話ではありますが、三姉妹宅の猫達やところどころのギャグが効いているので、笑いあり涙ありといった感じです。
アニメも放送中
2016年10月からはNHKでアニメ「3月のライオン」も放送されています。
2クール予定で、1月からは後半部分である2期目に突入。
監督:新房昭之
アニメーション制作:シャフト
という制作陣で、漫画の雰囲気がアニメ化によってコントラストがくっきりしたというか、より洗練された感じ。
2期目からのOPはYUKI、EDは米津玄師に変わるようです。
録画の視聴がぜんぜん追いついてないから見なくちゃ…。
▼アニメ公式サイト
映画「3月のライオン」の概要
映画もアニメと同じく、二部作となっています。
メインキャスト(役名)は以下の通り。
神木隆之介さんはじめ、佐々木蔵之介さんも漫画からイメージするキャラクターにぴったりですね。
そして高橋一生さんが、桐山の学校での第一号理解者である林先生とか!胸が熱くなります。
有村架純さんがめっちゃ気性の荒い香子というのは可愛らしい顔立ちからはちょっと想像できないですが、予告を見た感じではかなり役に入り込んでいるみたいです。
予告編をみた感想
▼そしてこちらが前編の予告です!
予告編、1分30秒と短いながらもかなり濃いですよね。
漫画の濃さと合わせてきたなぁ…、という感じです。
そして思ったのが、めっちゃ怒ったり(香子が)めっちゃ暴力的だったり(香子が)、泣いたり(桐山が)、すごい泣いたり(桐山が)と、すごくエモーショナル。
でも、それは原作でも同じなんです。
とつぜん暗雲が立ち込めるように、桐山の心にすっと差し込む濃い影。それは幼少期からの孤独、香子からのナイフのような言葉、感情、生きるために将棋を指していくしかないという囚われた思い。
漫画は羽海野チカ先生の、すごく可愛らしい絵があり、なによりひとりの手によって(関わっている方はたくさんいますが)生み出された作品になっています。
先生のなかにいる桐山はじめとするいろいろな人物が、泣いたり怒ったり笑ったりしているのを見ているということは、ある意味ひとりで監督・脚本・演者すべてを担っている作品を見ているということです。それだけでひとつの世界というか、独特の雰囲気がうまれるんですね。
そして実写はというと、当然ながらそれぞれを担当するスタッフも違えば、役者ひとりひとりも全く別の人間です。それぞれひとりひとりが、その人だけの歴史を生きてきた証としての実体が動き喋るわけで。
わたしはこの予告編で、今までみていた「3月のライオン」の世界観がぐっと大きく広げられたような気がしました。今までが狭かったというわけではなくて、「羽海野チカの漫画」というフィルターをふと外したような感じというか。もしくは、はじめてコンタクトレンズを装着したような気持ちにも近いです。うわ、世界って、物質ってこんなにくっきりしてたのかよ、みたいな。
人間ってそれぞれに自分なりのフィルターをもっているんですよね。
そのフィルターを表現してほかの人にも可視化してみせることができるのが、表現者なのだと思います。
映画「3月のライオン」でどのような世界が映し出されているのか、非常にたのしみになってきました。
おわりに
原作である漫画がすばらしいのはもちろん、アニメにはアニメ、映画には映画のよさがそれぞれあると思います。
アニメは小ネタまで拾って漫画にすごく忠実につくられていますし、映画はなにより神木隆之介さんのたたずまいがどこからどうみても桐山です。
メディアミックスされてますます広がる羽海野チカワールドをたのしんでいきたいです。
▼公式サイト
それでは、お読みいただきありがとうございました。