ゲームで傷つく
実はここ最近、ゲームをする気が起きなくなっていました。
というのも、楽しみにしていたシリーズ物の新作があまりにも……で、ひどくがっかりしたためです。せっかく購入したからにはどうにかして楽しまないといけない(この時点でかなりアレ)と半ば自己暗示にかけながらしばらくプレイしていたのですが、だんだん辛くなってきて。
どうしてこんなゲームをシリーズ新作として世に出してしまったのだろう?
直すべきところはたくさんあったはずなのにそのまま発売してしまったのは何故?
発売後のアップデートで徐々に改善していくはずが、その発表がなかなかされないのはどうして?
などなど、だんだん暗い気持ちになってしまって、もうそのゲームはやめました。
7000円くらいのお金と、30時間くらいをドブに捨てたような気分。
そのあと、他のゲームをしようとしても暗い気持ちが残っていて、手を付けることができませんでした。本来好きなもの、楽しむはずのもので辛い気持ちになるなんて本末転倒ですよね。
とあるゲームにたどりつく
そんな気持ちのまま、Switchオンラインのスーパーファミコンゲームのラインナップをざっと見ながら、ちょっと新しい(といってもリリースされたのはずいぶん昔です)ソフトを立ち上げてみては数秒遊んで終了する、というのを繰り返していました。
私は元々アクションゲームは得意じゃないので、無心で敵から逃げたり敵を撃ち落としたりすることでストレスを解消するタイプではありません。
アクションゲームばかりだから遊びたいゲームはないかな…と、ソフトを眺めていた時、ひとつのタイトルが気になりました。
「マリオのスーパーピクロス」です。
ピクロス自体は元々好きで、雑誌を買って解いていたこともありましたが、このゲームをプレイするのは初めて。
早速プレイしてみることにしました。
このとき単純に思ったことは「マリオ、可愛いなぁ…」ということです。すべてが丸みを帯びたフォルムで、タイトル画面でマリオ顔面の一部分だけを見てもキュンとします。日本でゲームの礎を気づいたマリオの姿かたちがこんなにも心にしみるなんて。
さて、マリオピクロスの操作は簡単です。
Aボタンで削る、Bボタンで印を付ける。
間違えると時間が減る仕組み。
気が付いたら無心でステージをクリアしていました。
神は細部に宿る
「マリオのスーパーピクロス」はプレイしていてストレスがまったくありません。
それどころか、ひとつひとつのディテールが凝っていてとても気持ちが良いのです。
まず、石版を削るという設定。ゲームを開始したときのストーリーなどは特にありませんが、遺跡調査か何かをしているのかなと思わせるような作りです。
この石版を削るときの音が、とても小気味良いのです。杭に見立てたカーソルを合わせてトンカチでザクッと削るたびに、ストレスが解消される気がします。
クリアしたときのカタルシスもあります。
まず削った全体のドット絵が白黒で表示されます。
そのまま待っていても特になにも起きません。
ここで自分で「この絵はあれかな?」と予想する楽しさが生まれるんですね。
Aボタンを押すと、この絵柄に色がついてカラーになります。
そしてもう1回ボタンをおすまでこの画面のままです。
予想は当たっていたのかどうか、ここでまた考える楽しさが生まれますね。
最後にAボタンを押すと、絵のタイトルが表示されます。
「熱帯魚かと思っていたらエンゼルフィッシュだったか~~!」というような。
図柄によってはこのドット絵が動くこともあるんです。遊び心がありますよね。
細部が凝っていて、ユーザーに楽しみを見つけさせることができる。
ゲームって楽しいなぁとしみじみ思い出させてくれます。
ゲームの傷はゲームで癒す
結局、ゲームの傷はゲームで癒すしかないんですよね。
そしてやっぱりゲームが好きだなぁと思わされた出来後でした。
Switchニンテンドーオンラインに加入している方はぜひ、ファミコンやスーファミのソフトで癒されてみてはいかがでしょうか。