最近、気になっている「5分スケッチ」。
5分スケッチとは、漫画家の江口寿史さんが推奨するイラスト練習法です。
▼江口寿史先生のツイートがまとめられたものです。
絵心がなくても画力は上がるのでしょうか。
1ヶ月ほど松坂桃李さんを描いてみることにしました。
5分スケッチのポイント
江口先生のお言葉を元に、5分スケッチのポイントをあげてみます。
スケッチしたい写真や絵を用意する
立体を描き取るのではなく、すでに平面上に「線」になっているものを見て描くことで練習になります。
下書きをしない・成功を意識しない
自分のための練習なので、下書きをせずに失敗してもいい。
また、「モデルに似せようとしなくていい」のだそうです。自分のイラスト力を高めるための練習なので、どのような絵を描きたいかというのが重要なポイントになってきます。
江口先生がお気に入りで使っているというボールペンはuni-ball Signo 0.38だそうです。
▼スーパーマーケットやコンビニなどでもよく見かけます。

三菱鉛筆 ゲルボールペン ユニボールシグノ 極細0.38mmボール UM-151 黒 24
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▼わたしも同じボールペンを用意してみました。
時間をかけない
江口先生が言うには「5分スケッチは素振りのようなもの」だそうです。あまり時間をかけてしまうと続けるのが難しくなる、短時間でさっと気軽にできる、そのため5分以内を推奨しています。
5分スケッチをはじめるにあたって
わたしはとりあえず1ヶ月くらい続けてみようと思いましたので、スケッチの対象として松坂桃李さんを選びました。
理由は、わたしがあこがれるイラストの雰囲気に一番近い男性だからです。
少女漫画にそのままはめ込んでも違和感がないようなスタイルの良さ。指の長さ。
ちなみに、わたしが描けるようになりたいな…とぼんやり思っているのは、いわゆる女性向けゲームに出てくるようなイケメンのイラストです。
▼こういう…感じの…
環くん誕生日おめでとう! #四葉環生誕祭2016 #アイナナ pic.twitter.com/4D9b6i1nr9
— 種村有菜 (@arinacchi) 2016年3月31日
有菜先生の描くイケメンがまじでイケメン…。
目標は高く!ということで、いってみましょう。
絶望の1日目
まず一番初めに描いてみた5分スケッチがこちらです。
これは…。
間違いなく女性向けのゲームには出てきませんね。
「ちびまる子ちゃん」にこういう感じの人物がいたような気がしなくもありません。
反省といってもどこからどう反省したらいいのかわからないレベルですが、ひとつだけ言えるのは「5分という時間が短すぎる」と痛感したことです。
はじめて乗ったことのない乗り物を運転するような感覚で、バランスも方向もまったくわからないのです。
いままでイケメンを描いたことはなくとも、イケメンのイラストはたくさん見てきたはずなのに、描くとなると全然ちがうということがよくわかりました。
前半ダイジェスト
ここからは30日を前・中・後の3部に分けてお送りします。
初日~10日目までのダイジェストです。絵の下にある番号で解説していきます。
最初のNo.5くらいまでは全身を描くだけで精一杯だったのですが、No.7あたりからは少しだけ影を付け始める余裕が出てきました。
しかし身体全体や手が複雑なポーズになるとその余裕も消えることがわかります。
No.8は指先を描かなかったことで顔や影を書き込むことができましたが、No.10は両手を描くことに時間がとられて全体が整っていないです。
中盤ダイジェスト
11~20日目です。
前半で影を描きこむ余裕がうまれたと思いきや、このあたりは影をつけることがほとんどできていません。
「手」を上手にかけるようになりたい、という思いからか、描く順番として一番最後が顔の部分なために、5分いっぱいまで使って結局時間が足りない(顔が描けない)、ということが多かったです。あと全体的なバランスが難しい。No.16は謎の和風衣装もくわえてイケメンな等身にならないし、No.17は幼女に気を取られて松坂さんがほとんど描けていません。
後半ダイジェスト
21~30日目です。
こうして並べてみると、かすかにですが顔立ちに一貫性が出てきたように思います。
全身のバランスとなるとまだまだですが、指先を描くコツのようなものが少しだけわかってきました。
時間は相変わらず5分では足りないと感じるのですが、洋服の中にある身体、そのなかにある骨格のことを想像しながら描くことにより、前よりも人間らしくなってきたかな、と思います。
▼No.30を話題の「自動着色ツール」で色塗りしてもらいました
少女漫画ならば「いつもやさしくヒロインを見守るけどヒロインには相手にされないで密かに失恋する先輩」といった役どころですかね。あと意味もなく二人羽織してそう(松坂桃李さんの名誉のために申し上げておきますが、わたしの画力がないせいで背中のあたりが変になっております)。
▼本当にすごい自動着色
おわりに
約1ヶ月続けてみて、江口先生が5分スケッチのことを「素振りのようなもの」と言っていたのがなんとなくわかった気がしました。
テレビや雑誌などで面白かったり気になったりするポーズをしている人がいると、思わず見入ってしまい、紙に描いてみたくなります。
よく、駅やバス停などで傘をゴルフクラブに見立てて素振りっぽい動きをしているひとがいるじゃないですか。感覚としてはあんな感じで、ペンを走らせることそのものが「練習」になっているのかなと感じました。
まだまだ理想のイケメンイラストには程遠いですので、引き続き5分スケッチをしていきたいと思っています。次の1ヶ月は真木よう子さんか叶姉妹あたりにしようかな。女性も描いてみたいです。
お読みいただきありがとうございました。