日めくりインドア女子

ゲームや漫画、ドラマやコンビニスイーツなどに関するインドア女子の記録

わたしのすきな岡崎京子と小沢健二のすてきな関係

Kenji Ozawa 小沢健二 Official Site ひふみよ

19年ぶりのニューシングル「流動体について c/w 神秘的」を2月21日に発売した小沢健二。

「ミュージックステーション」などへのテレビ出演も発表され、かつてオザケンの曲を聴きまくっていた者としては、この数日お祭り気分です。

オザケンのメディア情報 

テレビ出演は小沢健二特設サイトにて次のようにアナウンスされています。

・2/24(金)テレビ朝日「ミュージックステーション」
 「流動体について」、「ぼくらが旅に出る理由」を披露
・2/24(金)日本テレビ「NEWS ZERO」
 ロングインタビュー(報道番組の為急遽放送日が変更になることがあります)
・3/1(水)日本テレビ「スッキリ!!」
 生出演・生歌披露決定(一部地域を除く)(緊急のニュースが入った場合変更する可能性ございます)

(引用元:テレビ出演情報|news |小沢健二「流動体について」特設サイト

そして何よりも気になったのは、シングル発売に先駆けて行われた小沢健二AMA 私の並行世界 - 音楽ナタリー Power Pushで飛び出した発言。

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「テレビ出演のどこかで、岡崎京子ファンが喜ぶような何がしかが話される or 映像が流れる」といった解釈でいいのでしょうか。

この発言を見て、岡崎京子ファンでもあるわたしのお祭り気分はほぼMAXです!

 

岡崎京子とは

1980年から90年代にかけて、時流を鋭くえぐりながらもポップでクールでロマンチックな少女漫画を描き続けた岡崎京子。

しかし、作家として成熟期にあった1996年、交通事故に遭い、重い障害が残ったためそれ以降新たな漫画が生み出されてはいません。

漫画家としての岡崎京子は不在でありながらも、彼女によって命をふきこまれた作品は今でも色濃く、各方面に影響を及ぼし続けています。

   

岡崎京子の代表作

岡崎京子の代表作といえば、やはり有名なところでは「ヘルタースケルター」でしょうか。蜷川実花監督、沢尻エリカ主演で映画化され話題になりました。

ヘルタースケルター (Feelコミックス)

映画化といえば「リバーズ・エッジ」も行定勲監督が映画化することで話題になっていますね。

わたしが岡崎作品のなかでとくに好きなのはこのふたつです。

▼PINK

ピンク色のものが大好きなユミちゃん。ユミちゃんはマンションでこっそり飼っているワニの餌代のため、大好きなピンク色のものを買うために夜の仕事をしています。

可愛らしくてゆるい絵なのに非常に濃い展開のギャップに打ちのめされ、 何度も読み返したくなる作品です。

 

▼東京ガールズブラボー

東京に夢見るサカエちゃんが北海道から東京に引っ越してきて、念願の「高校デビュー」を果たすというパワフルな漫画。「YMO」や「ビブラストーン」などのバンドや、クラブや雑誌など1980年代に流行ったものがサカエちゃんや仲間のフィルターを通してこれでもかと詰め込まれています。
最初に読んだときにはその半分もわかりませんでしたが、わからなくても「キラキラした感じ」が十分に伝わってきて本当に面白いです。

 

岡崎京子作品に見る小沢健二

小沢健二がフリッパーズ・ギターとしてデビューしたのが1989年、さらに「今夜はブギーバック」で大ヒットしたのが1994年ということは、活躍していた時期としては岡崎京子とほぼ同じですね。

もともと岡崎京子さんがフリッパーズ・ギターのファンだったことから、オザケンとも交流があったようです。

以前、岡崎京子と小沢健二ふたりと親交がある吉本ばななのエッセイで


「自分の漫画に出てくる理想の王子様がそのまま現実化したような人が目の前で生きていたら、わたしだったらきっと冷静ではいられない。京子ちゃんの複雑な気持ちは計りしれない」

 

というようなことが書かれていたおぼえがあります*1

確かに、岡崎京子の漫画に出てくる男の子はオザケンそっくりです。「PINK」のハルヲ君といい、「東京ガールズブラボー」ののび太君といい、見た目だけでなく知的であったりロマンティックであったり時々暴走したりするイメージ、そのまんまです。

漫画家が実在の俳優やアーティストそっくりな人物を登場させる、というのはいくえみ綾あたりもよくしていましたが、それとはちがって岡崎京子の場合はまず先に漫画のほうにオザケンのような王子様が存在していたのではないだろうか、と先ほどの吉本ばななの言及を見ていて思います。

なんにせよ、岡崎京子と小沢健二の親交は熱く、事故後もずっと仲良くしていたようです。

2015年3月に行われた「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」では、小沢健二がシークレットライブを行ったり、そのライブで「岡崎京子!」とオザケンが叫んで涙したりといったこともあったようです。わたしは残念ながらその展覧会には行けなかったのですが、レポートを見ているだけで二人の固い絆に泣きそうになりました。

 

リバーズ・エッジの映画化

2018年2月には「リバーズ・エッジ」が映画化されました。

それに伴い、小沢健二によるニューシングル「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」も書き下ろされ、歌詞の情景で岡崎京子と小沢健二の友情を垣間見ることができます。

▼アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)についての感想はこちら

www.indoor-joshi.com

Mステでこの曲を披露するまえに

「岡崎京子は昔の漫画がすごいって言われてますけど、今でもすごい人です」 

と言い切ったオザケン。二人は今でも固い絆で結ばれているのだと実感させられました。

*1:大変うろおぼえなため、引用元がはっきりせず。少なくとも岡崎京子さんが事故に遭われるずっと前に出版されていたエッセイだったかと思います。